月夜の砂漠に一つ星煌めく
「そうなんですか!?」

言ってはいけないけれど、美女と野獣だ。

逆に二人は、嬉しそうに見つめ合っている。

世界には、まだまだ知らない事が、たくさんある。


「やけに、いい服を着ているな。どこに住んでいる?」

急に話かけてきた男は、知らぬうちに、俺の隣に座った。

さっきボルーボさんが言っていた、アリアを好きだと言う髪の長い男だ。

「トルトだ。よろしく。」

そう言って、俺に右手を差し出した。

「ジャラールです。よろしく。」

俺も右手を出して、彼と握手をした。

何気に握る力が強いのは、やはりアリアの絡みなんだろうか。


「住んでる場所は、この宮殿……」

「宮殿!?」

「……の、近くです。」

危ない。

素性を知られるところだった。

いや、本当は知って欲しいんだけど、あまりにもここの人が、俺が王子だって、知らないものだからこのままの方が、都合がいいと思ったんだ。
< 162 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop