月夜の砂漠に一つ星煌めく
「いや、何でもないよ。」

そう答えると、アリアの腕を引き、隣に座らせた。

アリアと見つめ合うと、彼女の瞳に、自分が映っていた。

まるでこの世界に、二人しかいない気分になった。


「熱いね~!二人とも!」

ボルーボさんが、奥さんのサラサさんと一緒に、俺達を冷やかす。

一緒に照れてるのも、アリアとだからだ。


「そう言えばさっき、兄さんと何を話していたの?」

誤魔化すように、アリアが聞いてきた。

「内緒。」

「なに、それ。ずるい!」

俺の腕をポカポカと叩くアリアを、軽く抱き寄せた。

「嘘。俺達の事。」

「私達の事?」

それに、うんと頷いた。

「アリアと結婚したいって、お兄さんに言った。」

アリアの頬が、赤く染まる。

「それで、兄さん何て?」

「うん……気持ちは十分伝わったから、ゆっくり考えようって……」

「そう……」

途端に寂しそうにするアリア。
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