月夜の砂漠に一つ星煌めく
俺はそんなアリアの頬を、そっと撫でた。

「お兄さん、反対していた訳じゃないよ。」

「うん……」

「まだ俺が、若いからだって言ってた。」

「そっ……か……」


よく考えても見れば、不思議だな。

若いからって言う理由。

じゃあ、成人の儀が終われば、許して貰えるのだろうか。

正妃を迎えれば、自分の意見で、結婚できるんだろうか。

益々、分からなくなってきた。


「アリアはさ。どんな人が、大人だと思う?」

「大人?そうだな……自分の行動に、責任が持てる人?」

「ふーん……責任か……」

なんだか、考えれば考える程、頭が重くなってきた。


「なあに?難しい事、考えてんの?」

アリアが、背中を叩いた。

「私はね、結婚できなくてもいいわよ。」

「アリア……」

「トルトの話、聞いてたわよ。ジャラールって、いい身分のお坊っちゃまなんだって?安心して。そんな人の奥さんに、なれるなんて、思ってないから。」
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