月夜の砂漠に一つ星煌めく
「なあ、ハーキム。」
「はい?」
ハーキムを手招きして、小さな声でこう告げた。
「今、踊っている踊り子がいるだろう?」
「はい、金髪の。」
「ああ。俺の恋人なんだ。」
ハーキムは、持っている杯を、そのまま落としてしまった。
「はははっ!驚いたか?」
「そうでは、ありません!」
急に大きな声を出したハーキムの口を、慌てて塞ぐ。
「騒ぐんじゃない。皆に聞こえるだろう。」
そっと父上や王妃を見たが、気づいていない様子だった。
「ジャラール様。なぜ今まで、黙っておられたのですか?」
「うーん。相手が、俺をこの国の王子だと、知らなかったからかな。」
ハーキムは、口をあんぐり開けている。
「大丈夫なのですか?その踊り子。」
「アリアは王子ではない俺を、愛してくれた。金や地位が欲しく、て寄ってくる女とは違う。」
ハーキムは苦い顔をしながら、俺に酒を注いでくれた。
「はい?」
ハーキムを手招きして、小さな声でこう告げた。
「今、踊っている踊り子がいるだろう?」
「はい、金髪の。」
「ああ。俺の恋人なんだ。」
ハーキムは、持っている杯を、そのまま落としてしまった。
「はははっ!驚いたか?」
「そうでは、ありません!」
急に大きな声を出したハーキムの口を、慌てて塞ぐ。
「騒ぐんじゃない。皆に聞こえるだろう。」
そっと父上や王妃を見たが、気づいていない様子だった。
「ジャラール様。なぜ今まで、黙っておられたのですか?」
「うーん。相手が、俺をこの国の王子だと、知らなかったからかな。」
ハーキムは、口をあんぐり開けている。
「大丈夫なのですか?その踊り子。」
「アリアは王子ではない俺を、愛してくれた。金や地位が欲しく、て寄ってくる女とは違う。」
ハーキムは苦い顔をしながら、俺に酒を注いでくれた。