オレ様御曹司 と 極上KISS


「失礼します。」

専務室のドアをノックすると中から

「どうぞ。」

と声が聞こえた。
思ってたより高くて心地いい声。


内示が出てから1週間で経理課の引き継ぎもやった。

その後、秘書室に移動してから1週間研修もやった。

もう完璧だと秘書室の室長である里田さんにも言われた。

これで、わたしも立派にやっていける・・・はず?

おそるおそるドアを開けてみる。

「専務、本日より専属秘書をさせていただきます一条なおです。
よろしくお願いします。」

深々と頭を下げる。

「いいから。顔上げて。」

その声に促され、おそるおそる顔を上げるとそこには・・・

超絶イケメンが立っていた。

佳那が言ってた意味がわかった。

一見芸能人かとも見まごうほどの整った顔立ち。

小さなその頭部と180cmくらいあるだろうと思われるその高身長。

くっきりした二重に縁取られたその瞼の下にある眼光は鋭い。

仕事ができる男であることを物語っている。
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