オレ様御曹司 と 極上KISS


1週間後、パーティーの日。

翔はピシッとしたオーダーメイドのタキシードを着用していた。
あつらえたスーツは肩幅もウエストの位置もすべて翔にピッタリにつくられていてあまりのカッコよさにほれぼれするくらいだ。

わたしは翔に買ってもらったドレスに髪はハーフアップにしていどんだ。

「今日はかわいい娘連れてるじゃないか?」

翔の後ろに控えているわたしを横目でチラチラみながらおじさんたちが反応する。

「秘書ですよ。日本に拠点を移したんで。」

「あら、翔さま。ご機嫌よろしゅぅ。」

いろんな女性が翔に声をかける。
わたしをギロリと一瞥し、翔と話したそうにその場を動くまいとする。

翔はさりげなくかわし、男性陣のところへ話をしに行ったりもしていたが、全員かわせるはずもなく、そのうち翔のまわりは女性だらけになった。

わたしは置いてきぼりくらい、すみっこのほうへ移動した。

こういう華やかなところは落ち着かない。

わたしには似合わないよねぇ・・・。

くやしいけど、雰囲気にのまれてしまっている。
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