オレ様御曹司 と 極上KISS
「近藤さんに声かけられて鼻の下のばしてたじゃん?
あの人に本気で相手にされると思ってんの?!」

なによ!
そんなに近藤さんと話してたことがダメなことなの?

「お言葉ですけど、専務だって女の人ずっと侍らせてましたけどね。」

「ふん。そんなん勝手に寄ってくるもんどうしようもないだろ?
俺の意志とは無関係に群がるんだから。」

ったく!自分のことは棚に上げて・・・。

「とりあえずそれはやくくれ。
だから腹減ってるって。」

「はい。どうぞ!」

ムカついたので、強引に翔の胸にお皿をつきだしてやった。

「よごれんだろ?」

「知りません!」

翔はギロリをにらむとお皿を奪い取り、おはしをつつきだした。

「はやく、飲み物もとってこいよ。
今度はここから動かねぇから。」

もう!人使いあらいんだから!

わたしはくるりと踵を返すと中央のテーブルまでカクテルをとりにいった。

戻ってきたらほんとに最初と同じ場所で小腹を満たしていた翔はちょっと何か言いたそうにしたが、何も言わずわたしからカクテルをうばいとると、ゴクリと一気にのみほした。

かなりイライラしているらしい。

それはこっちも同じだってば!もう!

わたしも若干イライラしつつ、翔のとなりでカクテルをのどに流し込んだ。
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