オレ様御曹司 と 極上KISS
ダイニングに戻るとサンドイッチが用意されている。

「あ、おまえコーヒーいれろよ。」

翔がバスタオルを巻いたままコーヒーメーカーと格闘しているところだった。

「いれたことないんですか？
家にあるのに？」

「うん。
てか新品のままほったらかしてるから全然使い方わかんね。」

なにこの人？こういうこと何もできないの？
もう・・・。

しかも内藤さん・・
彼女なのにやってくれないの？

コーヒー豆をひいて熱々のブラックコーヒーを入れるとなんともいえないできたてのいい香りが部屋中に漂った。

朝ってかんじ・・・。

ブラックコーヒーを２つのマグカップに入れて、翔の前に座り、
「どうぞ。」
と翔の前にトンと置いた。

「うわ。おいしそうなサンドイッチ。
こんなんいつの間に買ってきたんですか？」

「下からケータリングしただけだよ。
いつでも運んでくれるし。」

翔はブラックコーヒーをおいしそうに飲みながら、サンドイッチを１つ手にとった。

「え？じゃぁいつも会社来る前に食べてくればいいじゃないですか？」

翔が一瞬言葉に詰まった。

「お、俺は起きたらすぐに会社行きたいんだよ！
だから会社で食べるんだよ。おまえが持って来い。」

なんなのよ。それ。

しばらく、サンドイッチを食べながら沈黙が続く。

「そういえば専務ってお酒弱かったんですね？昨日そんなに飲んでなかったですよね？
あんなにしんどくなるんだったら・・・。」

「うるせぇよ。弱くて悪いか？」

わたしの言った一言で明らかに機嫌が悪くなる。

ブスッとしてコーヒーを飲んでいる。

わたしは立ち上がりシンクの前に行くとマグカップとコーヒーメーカーを洗い始めた。

そんなに怒らなくても・・・。


「おまえ、だいたいなんで朝までいんだよ？」

洗っていたら、後ろから声がしてはっと振り返ると翔がマグカップを持って真後ろに立っていた。
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