オレ様御曹司 と 極上KISS
「専務!」

下森さんがこちらにやってくる。

「お久しぶりです。こちらに戻られたのは聞いてました。
僕、昨日ロスから戻ったとこで。またご挨拶に伺おうと思ってはいたんですけど・・・。」

「あ、そうか。下森さん長期出張だったんですね。
俺も来月からはロスちょくちょく行くと思います。だいたいこっち落ち着いたので。」

俺はいったん言葉を切った。
下森さんを改めて見て、俺とは違ったさわやかなイケメンだなと思う。

「下森さん一条と仲良かったんですか?」

「え?そんなことないですよ。こっち戻ってきてからいいなと思ってただけで・・・。」

「ふうん。」

「どうかしました?」

「いや・・・いいです。じゃぁ。日本でも頑張ってください。」


なんかモヤモヤしながら専務室に戻った。

専務室に戻ると熱々のコーヒーと和菓子が用意されていた。

コーヒーと和菓子。
これは俺の疲れた時の必須アイテムだ。

株主総会で疲れるってことを予想して、鳩陽堂の和菓子を買いに走ったのだろう。

まったく気が利くヤツ・・・。
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