オレ様御曹司 と 極上KISS


ナンシーの家はにぎやかで、大学生の息子が2人いた。
もうひとり上にいるということだったけど、もう社会人で、ヒューストンで働いているらしい。

旦那さんは今日はヨーロッパへ出張中だった。

2人の息子はいい子たちで、ナンシーがふるまってくれる料理を手伝ったりしながらわたしたちをもてなしてくれた。

翔は賢太郎とテラスで二人で話し込んでいたので、わたしはナンシーと料理の話などをしてもりあがった。

「なお、何かいま悩んでる?」

ナンシーがお皿を洗いながらこちらを向いて優しい笑みを見せた。

わたしはナンシーが洗ったお皿を拭いていたけれど、手を止めてナンシーを見た。

「え?悩んでるって・・・そう見える?」

「ええ。」

わかるの・・・?
会って1週間も経ってないのに・・・

ナンシーってほんとにお母さんみたい・・・。

けれど・・・翔とのことで悩んでいるなんて口が裂けてもナンシーに相談なんてできないじゃん・・・。

わたしが言いよどんでいると

「ねぇ。なお。
わたしはいつもここにいるから・・・相談したくなったらいつでもきてね。」

ナンシーがにっこりとほほえんだ。

「ありがとう。ナンシー・・・。」

わたしはナンシーとハグを交わした。
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