【完】さつきあめ〜2nd〜
「ふふ、面白い……」
菫が更衣室で化粧を直しながら笑っていた。
「雪菜ちゃんって、ママタイプよね。才能ある…。
結婚して辞めちゃうの勿体ないね」
「え?!雪菜さん辞めちゃうんですか?!」
「まぁいずれは辞めるんじゃない?
女の子統一する才能あるのに本当に勿体ないわよね。
なんて言っても雪菜ちゃんは長く付き合ってる彼氏にべた惚れらしいから、結婚したらきっぱり夜の仕事は上がるって決めてるらしいわよ。
性格的にあたしみたいに出戻りもなさそうだしね」
そういえば、いつか朝日が言っていた。雪菜の彼氏の事。
確かにキャバ嬢として夜を上がるには勿体なさ過ぎる人だと思う。
店をひとつ任されてもおかしくない程、頭の良さと器の広さを持っている女性だとは思う。
「さぁてあたしも帰ろうっと!
さくらちゃん、今日は色々な席でご馳走様。
良いお客さんばかりね、あなたの人柄をうつすようなお客さんばかりだわ。お陰様で仕事が楽しく出来るわ。
たまにはヘルプってのも悪くないわ…。忘れかけてた事を思い出させてくれる…」
「菫さん…本当にありがとうございました…」