【完】さつきあめ〜2nd〜
「沢村さーん!おつかれさまぁ!今からさくらちゃんと焼肉行くんだけど沢村さんも来る?」
「いえいえ僕はまだ仕事が残っていますし、今日は久しぶりに会うんでしょ?ふたりで楽しんできてください」
「まぁーたそんな事言ってぇー!あたしの誘いなんか一度ものってくれないくせにー!」
「今度は是非一緒に焼肉行きましょう。レイさん明日も同伴入っているんですから深酒は禁止ですよ?」
「はいはい~!ほんとぉ沢村さんは真面目なんだからぁ~!」
「さくらさんも今日は久しぶりのお仕事、おつかれさまです。
初日から沢山お客さんを呼んでくださってありがとうございました。これからは何かあったら遠慮なく何時でも僕の携帯に連絡して来てくださいね」
「沢村さんもおつかれさまでした。
あ、明日あたしも同伴入ると思うのでよろしくお願いします」
「さすがですね。了解しました。
レイさんもさくらさんにも期待していますよ」
小さくお辞儀をして、にこやかに笑いながら沢村はソファーで寝転ぶ由真の元にお水を持って行った。
なんというか今日初めて会う人だけど、沢村は本当に素敵な人だった。
今まで担当は高橋だけ。わたしは高橋のやり方は嫌いでもなかったし、あの人が心根の優しい人だということも知っていた。
でも沢村は本当に優しくて、雰囲気も柔らかくて、こんな人に担当されたら勘違いしちゃう女の子も沢山いるんじゃないかなって思った。