私たちの六年目
「秀哉、来週の水曜の夜は空いてる?」


ゴミを捨てて部屋に戻ると、開口一番梨華が言った。


「うん、空いてるけど?」


「良かったー。

実はね、秀哉がゴミを捨てに行ってる間に母親に電話して。

妊娠したことと、結婚したい人がいることを伝えたの。

そうしたらね、来週父親と一緒にこっちに来るって」


「え……?」


梨華の両親が、こっちに来る?


「うわ、マジか……。

なんかすげー緊張するんだけど……」


あまりに突然過ぎて、全然心の準備が出来ていない。


「大丈夫だよ。

秀哉のことは、うちの両親も写真で見たことあるし、よく知ってるよ。

だから、気楽に会ってよ」


梨華にそう言われて、俺は少しだけ口角を上げた。


両親に紹介、か……。


結婚するんだから、それが自然な流れだけど。


なんだか、全然実感が湧かない。


それも、そのはず。


梨華にプロポーズしたあの日から、もう二週間が経つけど。


お互いの休みが全く合わなくて、ようやく会えたのが今日だったんだから。


現実味がないのは、当然だ。
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