私たちの六年目
そうして迎えた水曜日。


俺と梨華は、とあるレストランで食事をしていた。


梨華のご両親と一緒に……。


最初は緊張していた俺だったけど、梨華のご両親が俺に対して好意的だから、すぐに打ち解けることが出来た。


「秀哉さん、お仕事は何を?」


梨華のお母さんが俺に尋ねた。


「僕は、建材メーカーで建築材料の検査や測定をしています」


「検査や測定……? なんだか難しそうなお仕事ね」


「そうですね。確かに試験の種類も沢山あって難しいですけど、慣れてくれば結構面白いですよ」


俺は理系だし、数字を見ているのはそんなに苦ではないから。


「お休みは土日?」


「一応そうなんですけど、納期によっては土曜も出ないといけないことがあって。

その代休で平日に休むこともありますよ」


「梨華は不定休だから、休みがなかなか合わないでしょう?」


「あー、はい……。あまり会えないですね」


付き合うことになってから、会うのが今日で2回目だもんな。


恋人って、もっと頻繁に会うものだと思っていた。


案外、そうでもないんだな……。


「まぁ結婚したら、ずっと一緒にいられるし。

問題ないわよ」


そう言ってお母さんがにっこり笑うから、俺も梨華もつられて笑ってしまった。

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