私たちの六年目
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「なぁ、日生」
「何?」
菜穂と別れると、俺と竹下は広場を後にして駅までの道をゆっくりと歩いていた。
「さっきの菜穂さんって人、すげーいいよな」
竹下の言葉に、思わず立ち止まった。
「なんつーか、仕事の出来るかっこいい女の人って感じで。
俺、ああいう頼りになりそうなお姉さんタイプがモロ好みなんだよなー」
デレッとする竹下に、俺はなぜか閉口していた。
「なぁ、日生。あの人を俺に紹介してくれ」
「は?」
「大学時代の友達なんだろう? 紹介してくれよー」
そう言って竹下は、まるで「買って」とおねだりをする子供のように、俺の腕を両手で掴んで揺り動かした。
「それは無理だ」
「はぁ? なんで?」
「菜穂には、同じ会社に彼氏がいるから」
一つ下の後輩の、崎田君が……。
「ちぇー、やっぱ彼氏持ちかあ。
まぁ、わかるよ。
すげー魅力的だもん」
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「なぁ、日生」
「何?」
菜穂と別れると、俺と竹下は広場を後にして駅までの道をゆっくりと歩いていた。
「さっきの菜穂さんって人、すげーいいよな」
竹下の言葉に、思わず立ち止まった。
「なんつーか、仕事の出来るかっこいい女の人って感じで。
俺、ああいう頼りになりそうなお姉さんタイプがモロ好みなんだよなー」
デレッとする竹下に、俺はなぜか閉口していた。
「なぁ、日生。あの人を俺に紹介してくれ」
「は?」
「大学時代の友達なんだろう? 紹介してくれよー」
そう言って竹下は、まるで「買って」とおねだりをする子供のように、俺の腕を両手で掴んで揺り動かした。
「それは無理だ」
「はぁ? なんで?」
「菜穂には、同じ会社に彼氏がいるから」
一つ下の後輩の、崎田君が……。
「ちぇー、やっぱ彼氏持ちかあ。
まぁ、わかるよ。
すげー魅力的だもん」