私たちの六年目
っていうか、いつまで彼はここにいるつもりなのかな。


この様子じゃ、きっと最後までいるよね……。


そんなことを思っていたら。


「えっと、秀哉さんでしたっけ?」


突然、崎田君が秀哉を呼んだ。


秀哉は「ん?」と首を傾げた。


「ものすごくモテそうですね」


にこっと目を細めて笑う崎田君。


「毎週大学時代の友達と飲んで、彼女さんは怒らないんですか?」


彼女?


一体、何を言ってるの?


「……怒るも何も。

俺、彼女なんていないし。

それに俺、モテないよ」


「おいおい、よく言うぜ。彼女が出来ないんじゃなくて、作らないだけだろう?」


「そうよ、秀哉。あたし学生の時、秀哉を紹介してって何人の女の子に頼まれたかわからないよ」


そう。


実は秀哉は学生時代、梨華と同じくらいモテていた。


背だって179cmあるし、甘いマスクの正統派イケメンで。


一緒にキャンパス内を歩いていると、女の子達の熱い視線を感じたものだ。


「そんなにモテてたのに、自分はモテないなんて謙遜したりして。

菜穂さんと一緒ですね。

菜穂さんも言うんですよ。自分は全然モテなかったって」


「ちょっ」


なんなのよ、崎田君。


そんな話、今ここで言わなくったって。
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