恋の宝石ずっと輝かせて2
7
ユキはため息を何度も吐きながら、家路に向かう。
田舎の田園が広がり、辺りは緑で溢れていた。
雑草が茂ったあぜ道を通りながらボーっとしているとき、自分の意思とは関係なく、いきなり身が軽くなって横にずれてジャンプをしていた。
「えっ?」
それと同時に石がすーっと真横を過ぎ去り、目の前でそれは落下して跳ねていた。
あのまま歩いていれば背中に当たっていたかもしれない。
ユキは咄嗟に後ろを振り返るが、誰もおらず目をぱちくりする。
「一体なんだったの?」
何も考えてなかったから、無意識に飛び跳ねたのかもしれない。
訳がわからないまま首を傾げてユキは再び歩き出した。
田んぼの青々とした苗に隠れ、その様子を見ていたものがいた。
「一体あの子何者よ。あの石をよけるなんて。後ろにも目があるの?」
狐が身を縮めて隠れていた。
キイトだった。
ユキがどんどん離れていくと、辺りを確認してから再び巫女の姿になった。
遠くを歩くユキの後姿を訝しげに見つめていた。
「ただいま」
鍵を開け、誰も待っていない家でもユキは癖で声を掛けていた。
父親は研究のため仕事が忙しく、度々重なる出張で家をよく留守にしていた。
夏休みは特に自分の研究に没頭できると、長期間すでに海外へ出かけていた。
ユキは一人暮らしにすっかり慣れてしまい、不平どころか、父親が居ない方が家事の仕事も減って楽だった。
大学に進めば、どうせ父親とまた離れて暮らすことを思えば、この方が却ってせいせいする。
鞄をその辺に放り投げ、ユキはキッチンに入って冷蔵庫の扉を開けた。
「夕飯は残り物でいいか」
ここでもため息を一つ吐く。
その後は冷房を利かせた居間でソファーに寝転がった。
ユキはため息を何度も吐きながら、家路に向かう。
田舎の田園が広がり、辺りは緑で溢れていた。
雑草が茂ったあぜ道を通りながらボーっとしているとき、自分の意思とは関係なく、いきなり身が軽くなって横にずれてジャンプをしていた。
「えっ?」
それと同時に石がすーっと真横を過ぎ去り、目の前でそれは落下して跳ねていた。
あのまま歩いていれば背中に当たっていたかもしれない。
ユキは咄嗟に後ろを振り返るが、誰もおらず目をぱちくりする。
「一体なんだったの?」
何も考えてなかったから、無意識に飛び跳ねたのかもしれない。
訳がわからないまま首を傾げてユキは再び歩き出した。
田んぼの青々とした苗に隠れ、その様子を見ていたものがいた。
「一体あの子何者よ。あの石をよけるなんて。後ろにも目があるの?」
狐が身を縮めて隠れていた。
キイトだった。
ユキがどんどん離れていくと、辺りを確認してから再び巫女の姿になった。
遠くを歩くユキの後姿を訝しげに見つめていた。
「ただいま」
鍵を開け、誰も待っていない家でもユキは癖で声を掛けていた。
父親は研究のため仕事が忙しく、度々重なる出張で家をよく留守にしていた。
夏休みは特に自分の研究に没頭できると、長期間すでに海外へ出かけていた。
ユキは一人暮らしにすっかり慣れてしまい、不平どころか、父親が居ない方が家事の仕事も減って楽だった。
大学に進めば、どうせ父親とまた離れて暮らすことを思えば、この方が却ってせいせいする。
鞄をその辺に放り投げ、ユキはキッチンに入って冷蔵庫の扉を開けた。
「夕飯は残り物でいいか」
ここでもため息を一つ吐く。
その後は冷房を利かせた居間でソファーに寝転がった。