学校一クールなキミのお世話係になりました
そっか、甘いのがあまり好みじゃなかったっけ。明日から気を付けよう。


「湊が人の作ったもんを食べるなんて珍しいよなー。いっつも手作りのお菓子とか嫌がって食わねーじゃん」


遠藤くんが、意外そうに北原くんを見て口を開く。


「そうそう、去年のバレンタインなんて手作りものは俺らで、全部処理してやったもんな」


川上くんも不思議そうに呟く。


「こいつすっげー大量のチョコもらってさ。」


遠藤君と川上君が思い出したように、去年のバレンタインの話を始めると、北原君はあからさまに嫌そうな顔をする。


「そうなんだ」


私はポツリと呟き、無意識に視線が落ちた。


そりゃそうだよね、こんなにかっこいいんだもん。北原君てやっぱりモテるだろうな。
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