涙の裏側 ~もう一人の私~
一人…………物思いに更けながら
マスターの淹れるコーヒーを眺めた。
「大丈夫?」
コトンと…………カップとシュガーを置いて
「ミルクがないんだけど…………
牛乳でもいい?」って。
コーヒー牛乳なんて、ホントに子供扱いだけど
今は、子供扱いが嬉しい。
「うん。」
思わず返事も子供っぽくなる。
「熱いからヤケドしないでね。」
ひとくち口に含むと
「あぁ………美味しい。」
自然に出た言葉。
「マスター………………ありがとう。」
それだけ言うのがやっとで……………涙が溢れる。
私の為に淹れてくれたコーヒー。
お店で、お金を払ってでもなく………
私用に牛乳を入れて。
隣に座る彼は、何を話すわけでもなく
ポンポンと頭をさわって安心を与えてくれる。
ハラハラ落ちる涙を拭うこともせず………子供のように泣きじゃくった。
幸せの涙なんて…………落とした記憶はなかった。
いつも流す涙は………
悔しさや負けたくない時のものだから。
泣きながらも飲みほしたカップを置くと……………
もう一度ポンっとさわって、彼の胸に頭を引き寄せた。
顔を見ないように…………腕だけでそっと…………。
マスターの淹れるコーヒーを眺めた。
「大丈夫?」
コトンと…………カップとシュガーを置いて
「ミルクがないんだけど…………
牛乳でもいい?」って。
コーヒー牛乳なんて、ホントに子供扱いだけど
今は、子供扱いが嬉しい。
「うん。」
思わず返事も子供っぽくなる。
「熱いからヤケドしないでね。」
ひとくち口に含むと
「あぁ………美味しい。」
自然に出た言葉。
「マスター………………ありがとう。」
それだけ言うのがやっとで……………涙が溢れる。
私の為に淹れてくれたコーヒー。
お店で、お金を払ってでもなく………
私用に牛乳を入れて。
隣に座る彼は、何を話すわけでもなく
ポンポンと頭をさわって安心を与えてくれる。
ハラハラ落ちる涙を拭うこともせず………子供のように泣きじゃくった。
幸せの涙なんて…………落とした記憶はなかった。
いつも流す涙は………
悔しさや負けたくない時のものだから。
泣きながらも飲みほしたカップを置くと……………
もう一度ポンっとさわって、彼の胸に頭を引き寄せた。
顔を見ないように…………腕だけでそっと…………。