恋と眼鏡
だって私は……祐典さまが、好き、だから。

「そっか。
私は祐典さまが好きだったんだ」

ぽろぽろ、ぽろぽろ、涙はこぼれ落ちていく。

初めて知った恋心。

好き。
祐典さまが好き。

でもこの想いは、たとえ祐典さまが結婚されなくたって叶うことはない。

ならいっそ。

「……焼け死ぬのは苦しいのかな」

少しでも苦しまないで死ねたらいいのだけれど……。

「加代!
加代はどこです!」

私がそう願うからなのかな。
いないはずの祐典さまの声が聞こえる。
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