終わらない物語を、君に
「ここからずっと北の方に、火を吹く山があってね。
その中にドラゴンが住んでいて……」

にこにこと笑ってレスティンは聞いている。

妖精や人魚、ドラゴンにユニコーンなどの神話の話。
屋敷に残る本を片っ端から読んで話のネタにした。
尽きると今度は、スクーナ自身が創作する。

幾晩、こうやって楽しくレスティンと過ごしてきただろう。
レスティンと一緒にいると、ずっと埋められないと思っていた孤独が埋められる気がした。

……永遠にこうやって、レスティンに話をしていたい。

そんな願いがスクーナの中に生まれていた。



ある日、思い切って吸血鬼の話をしてみた。
人間に恋をした吸血鬼の話。

……自分のこと、だ。

「もし、もしも。
この話のように僕が吸血鬼だったとしたら、君はどうする?」

冗談めかして聞いてみると、レスティンは嬉しそうに笑った
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