終わらない物語を、君に
一気に冷静になり、周囲を見渡すと酷い状況だった。
血を吸われ死んだ男が転がり、あちこちで骨が折れたりと大怪我をした村人のうめき声が聞こえる。

「レスティン」

崩れ落ちそうなレスティンを慌てて支えると、じりじりと足音が迫ってきた。

「魔女を渡してもらおう」

こんな状況になってなお、レスティンにこだわる人間に恐怖を感じる。

「レスティンは渡さない」

スクーナはレスティンを抱き抱え、その場を逃走した。



いくつかの森を抜けた山の中、開けた岩の上に出ると満月がくっきりと見えた。

「本当にあなたは吸血鬼だったのね」

ギクリ、背中が揺れる。
そっと岩の上にレスティンを下ろし、上半身を抱いて支える
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