俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~

「ちゃんと姉ちゃんのことをわかって、謝罪してくれたからもういいです。おじゃましました」

ぺこりと頭を下げるその様子に、彼の真っすぐな性格と育ちの良さを感じた。
きちんと礼儀を教えられ、愛を持って育てられたんだろう。きっと、姉弟そろって大切に。

「私、隼人を下まで送ってきます」

そう言って靴を履いた鈴花が、隼人くんとふたりで出ていく。
ぱたんと扉がしまったあと、俺は天井を仰いで大きく息を吐き出した。そんな俺を見て穂積があきれたように笑った。

「ようやく誤解がとけたな」
「もしかして、最初から気づいていたのか?」
「なんとなくね。彼女はどうみても金のために結婚するような計算高い女には見えなかったし」
「じゃあ教えてくれれば……」
「俺が言ったところで、お前は信じなかっただろ?」

そう言われ、口をつぐむ。確かにそうかもしれない。

「普段女に一切興味を持たない冷めたお前が、鈴花さんに恋人がいると思い込んだ瞬間柄にもなく感情的になったのは、悪いことじゃないと思ったしね」
「どういう意味だ」


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