俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
一応ハグにはなれてきたけれど、抱きしめられているときに自分の腕をどうすればいいのかはまだよくわからない。
とりあえず自分の胸の前で両手を握りしめていると、和樹さんが耳元でささやいた。
「俺の首に腕を回して」
そう言われ、おそるおそる背伸びをして和樹さんの首に腕を回す。
すると体の密着度が上がって、私の背中にまわった腕に力がこめられた。
和樹さんが私の肩に顔をうずめる。
黒い艶のある髪が頬にふれた。
その感触が少しくすぐったくて、でも心地よくて、胸の奥がじわりと温かくなる。
思わず吐息をもらすと、背中にふれていた大きな手が私の背筋をそっとなでた。
まるで映画の中の恋人同士のような抱擁に、鼓動が速くなる。
このドキドキとうるさい心臓の音が、きっと和樹さんにも伝わってる。そう思うと恥ずかしくて頬に熱が集まった。
和樹さんは私の体を抱きしめながら、小さくため息をつく。
そして私の首筋に、ちゅっと触れるだけのキスをした。
「ひゃっ!」
肌にふれた唇の感触に、反射的に跳びあがる。
すると和樹さんはくすりと意地悪く笑いながら、私の背中に回っていた腕をゆるめた。