それでも君を
「ま、ふたりとも座ろうか」



颯くんの指示に従い、着席する。



「まず血液検査の結果なんだけど…これ見て?昨日輸血したにもかかわらず、それでもまだ値が低い」



颯くんが見せてくれるパソコンのモニターを3人で覗き込む。



「うわぁ、ほんとだ…」



そう呟くのは香織である。



私はというと、身体が辛いので、正直その論議に加わる気力がない。



「この値はまだ輸血の適応範囲なんですか?」



臆することもせず、香織が颯くんへと質問を投げる。



「そうだね。まだ梨央も身体が辛いはず…」



「確かに辛そうです…」


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