夢物語
……それからまたいくつもの季節が過ぎ去った。
私は何度か職場を変えつつも、大学卒業後一貫して図書館司書の仕事を続けている。
すでに中堅からベテランと呼ばれる年代に差し掛かってきた。
西本さんとは相変わらずのパートナー関係を継続中。
……未だに籍を入れていない。
古風な言い方をすれば……私は「内縁の妻」。
「いい加減白黒はっきりさせたらどうなんだ。私たちだっていつまでも生きていられるわけじゃない。せめて我々が元気なうちに、けじめをつけてくれないか」
すでに高齢となった両親に、またしても説得された。
「西本さんだって、年齢よりはずっと若く見えるけど、お父さんと三歳しか違わないんだし、万が一のことがあってもおかしくない年齢なのよ。今のうちに先のことを決めておかないと、困るのは真由、あなたなのよ」
両親は重ね重ね、西本さんと籍を入れて正式な夫婦になるように勧める。
西本さんも私との結婚を切望している。
なのに私は長年それを拒み続けていた。
理由は……、優くんへの罪悪感ゆえ?
結婚して子供ができたりしたら、いずれ相続のことなどで優くんと揉める可能性があり、それを避けたいという思いもあった。
私は何度か職場を変えつつも、大学卒業後一貫して図書館司書の仕事を続けている。
すでに中堅からベテランと呼ばれる年代に差し掛かってきた。
西本さんとは相変わらずのパートナー関係を継続中。
……未だに籍を入れていない。
古風な言い方をすれば……私は「内縁の妻」。
「いい加減白黒はっきりさせたらどうなんだ。私たちだっていつまでも生きていられるわけじゃない。せめて我々が元気なうちに、けじめをつけてくれないか」
すでに高齢となった両親に、またしても説得された。
「西本さんだって、年齢よりはずっと若く見えるけど、お父さんと三歳しか違わないんだし、万が一のことがあってもおかしくない年齢なのよ。今のうちに先のことを決めておかないと、困るのは真由、あなたなのよ」
両親は重ね重ね、西本さんと籍を入れて正式な夫婦になるように勧める。
西本さんも私との結婚を切望している。
なのに私は長年それを拒み続けていた。
理由は……、優くんへの罪悪感ゆえ?
結婚して子供ができたりしたら、いずれ相続のことなどで優くんと揉める可能性があり、それを避けたいという思いもあった。