夢物語
 今回の大会は、一試合につき一人一回の出場のみで、重複は不可能。


 たとえ賢人がいくら強かったとしても、二度出場させるのはルール違反で失格になる。


 「ていうか賢人、何言ってんの。旭川の人たちもいる前で、恥ずかしい」


 確かに賢人はこのチーム内では実力者の部類だけど、西本くんとさほど差もないし、絶対的エースってわけでもない。


 なのに最近大会に多く出て、結果をたくさん残しているものだから、自信過剰となっているのが私も目についていた。


 「旭川チームの人たち、あまりのビッグマウスに呆れてたんじゃない?」


 「どう反応していいのか解らず、皆さん呆然とはしていましたね」


 「確かに痛すぎる男だけど、でもそれだけでTKさんあんなに怒ってメールしてくるかな? 他に何かなかった?」


 参考資料として、田中さんから届いたメール本文を西本くんに見てもらう。


 長文なのでスクロールして読了。


 「あともう一つありました。その試合の際、一度自分と賢人のペア、崩して地元の人たちと組んだじゃないですか。その時もなんか、このままじゃ勝てないから平均化するみたいなことを口にしていたような」
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