人間消去アプリ
「いいよね、置いてっても」


沙織に視線を向けながら、ボソッとつぶやく。


前に向き直り、早足で歩いていった。


そこから学校に着くまで、そんなに時間はかからなかった。


うわばきにはきかえて教室に入る。


自分の席にカバンを置いた直後、女子数人に囲まれた。


「おはよう、理央」


おばあちゃんが死んだ日、おばあちゃんが死ぬ瞬間を見たと話していた女子グループだ。


彼女らの中に、おばあちゃんが死ぬところを目撃したユキエの姿もある。


「おはよう」


笑顔を見せて挨拶をする。


女子たちも笑顔を浮かべるが、ユキエだけは違う反応だった。
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