BLACK TRAP ~あの月に誓った日~

小学生の頃から好きだった、って。

私達はあの頃、両想いだったの……?



彼の告白じみた言葉にドキドキするけれど。

それでも、私は──




「七瀬!? 何で廊下に出てる?」


後ろから投げつけられた怒声に、胸が締めつけられる。


校庭から3階まで走ってきたのか、いつも整っている色素の薄い髪は乱れ、肩で息をしている藤川。

彼が戻ってきてくれたことに安堵して、体の力が抜ける。


「ウチに蒼生高のヤツが混ざってて、七瀬が連れて行かれそうになってたんだよね」

「…………」


その説明に藤川は無言でセイちゃんへ視線を向ける。


「ごめんなさい。鍵は閉めてたんだけど、勝手に開けられて。灰色の髪の男から、セイちゃんが私のこと助けてくれたの」

「は? こいつが?」


藤川とセイちゃんは、昔のまま仲が悪いらしく。

静かに睨み合っていた。



元々の原因が何なのかは知らないけれど。
セイちゃんは昔『コウ』に──藤川に嫌がらせを受けていた。

だから。特にセイちゃんの方が、子ども時代に藤川がした仕打ちを許してはいないだろうと想像する。
< 67 / 147 >

この作品をシェア

pagetop