アブナイ王子様たち
頭上にたくさんの疑問符を浮かべていると、またしても聞き覚えのある声が聞こえた。


「すみません、彼女、俺の連れですけど」


「あっ、我妻くん……!」


メガネをかけた人が目を見開く。


翔さんが、私のいるところにやってきたのだ。


私が逃げるときは呆然としていたのに、切りかえが早いなぁ。


呆れを通り越して、感心してしまう。


なにも言わない私を尻目に、翔さんがメガネをかけた人に話しかける。


「彼女になにかする気ですか?


俺のものですからね」


お、俺のものって……!


ど、どういう意味⁉︎


心臓がバクバクとうるさい音を立てる。


「い、いや、この子にはなにもしないよ。


ただ、ちょっと気になったことがあって……」


もしかして……。


「なんですか?」


「我妻くん……この子とどういう関係なの?」


やっぱり。
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