アブナイ王子様たち
パンツのポケットに手を入れ、苦笑いを浮かべているのは、翔さん。


翔さんは、にぎやかなところが落ち着くと言っていたから、苦笑いを浮かべていながらも楽しいのだろう。


誠さんも、にぎやかなところは好きなのだろう。


「あはは、いいじゃん。


愛海ちゃん、楽しそうだし。


とりあえず様子見てようよ」


本当におかしそうに笑い、開いた片手を口に当てている。


誠さん、お母さん口調になっちゃてるよ。


悟さんの代わりになっているのかもしれない。


でも、もしそうなら、誠さんではなく、翔さんが悟さんの代わりに見守る立場になるはず。


まぁ、それを気にしている場合じゃないけど。


飛び跳ねるのをやめ、チラッと匠くんの様子を見てみる。
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