アブナイ王子様たち
匠くん、私に気を遣って……?


優しい……。


その言葉に、素直に「うん」とうなずき、商店街から少し離れた公園に向かった。


公園に着き、さっそくベンチに座る。


だが、私がベンチに座ったあと、また背中に鋭い視線が突き刺さった。


チクチク刺さって痛い……。


背中を丸めて、砂利に視線を落とす。


「愛海ちゃん、大丈夫?」


誠さんの言葉を聞いても、顔をあげられない。


鋭い視線の正体を知るのが怖いから。


ねぇ、私に鋭い視線を向けてる誰か。


なんでずっと私を見てるの?


なんで鋭い視線で私を見てるの?


なにが目的で私を見てるの?


お願いだから、鋭い視線で私を見るのはやめて。


ねぇ、お願いだから……。
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