アブナイ王子様たち
ガタガタと体が震え、ガチガチと歯も小刻みに震える。


その直後、翔さんがなにかに気づいた。


「……あいつ、まだついてきてるな」


その言葉で、なにに気づいたのかわかった。


ストーカーだ。


私のうしろに、ストーカーがいることに気づいたんだ。


「間違いない。


この女のうしろにいる男、ショッピングモールでこの女を追いかけてたストーカーだ」


えっ?


翔さん……私とショッピングモールに行った日、ストーカーの顔を見てたの?


それで、私を追いかけてた男の人が、今うしろにいる男の人だと思ったの?


「えっ、ショッピングモール?


翔兄、愛海ちゃんと一緒にショッピングモールに行ったの?」


当然、翔さんと私が一緒にショッピングモールに行ったことを知らない誠さんは、首をかしげる。
< 560 / 642 >

この作品をシェア

pagetop