輪舞曲-黒と白のcaprice-
「…知ってどうするの?やり返すの?」
不思議そうに首を斜めに傾けて疑問を口にする。どうにもこうにも、少女とは生涯理解などしあえるなんて皆無に等しいと切実に痛感する。
『いいや、償わなければならないのならば喜んで命を差し出そう。ただ理由を知りたいだけだ、その為にも君の協力が必要なんだ』
少女の瞳を見つめる。変わらず氷のような冷たい視線のままだけれども、全く無関心というわけでもなさそうだ。
「あたしの?言っとくけど、どんな事があろうともクライアントの情報は割らないから」
予想通りの解答に思わず笑みが零れてしまったが、それを隠すように言葉を紡ぐ。
「そう。君は絶対に口を割らない。そんな事を期待しているわけじゃないよ」
「…じゃあ、なに」
すぅと一呼吸。このような事をこれまで、思ってみせた事もなければ口にする事などないと思い込んでいた。俺も少女と同じで一人を好み生きてきたのだから。
『君の傍にいさせてほしい。勿論君の手を煩わせる事もしないし、俺の持つ能力の全てを賭けて君の手助けにもなろう。俺を、君のパートナーにしてくれないか?』