輪舞曲-黒と白のcaprice-
「…は。よく言うわ。肉体があろうがなかろうが最初から怖じ気ついてもないくせに」
呆れたと言わんばかりに髪をかきあげる仕草をして、ようやく少女は手中の拳銃をフォルダーにしまって煙草に火をつける。
『…考え直してくれる気になったの?』
「それはない。仲間程、煩わしいものはないと思ってるから。」
ふぅと空を舞う紫煙、共に吐き出される溜め息を俺は見逃さなかった。
『…じゃあどうしたら、君の考えを変える事が出来る?』
「残念ながら、その確率は0パーセント。あたしがあんたに組むなんてまさに絵空事。
諦めて、さっさと病院でもどこでも行きなよ。今なら見逃してあげるから」
きっと少女は自身の持つ力を過信している。その半面弱点を見せぬよう虚栄を強いている。
暗殺業を営む者として、弱点・弱さを見せる=自らを窮地へ追い込みかねん事柄 と捉える傾向がある。弱さを見せる事を頑なに拒否し群れから自ら離れようとする、きっと本当の少女はきっと…。
『よく、わかったよ』
「ふぅん、物分かりは良い方…」
「ユリアは優しいんだねだから、仲間を必要としない」
「…はぁ?なによいきなり…」