輪舞曲-黒と白のcaprice-

少しばかりのどよめきと動揺。目を泳がせたと思えば勢いよくこちらを振り返り険しい顔つきになり睨みつける。
それを受け流すように言葉を続ける。

『自分さえ傷付けばいい。誰も傷付けたくないのでしょう?だから頑なに孤独を強要しそれに沈まろうとする。…強ち間違いではないでしょう?』

「勝手な事を四の五抜かすな。あんたにあたしの何がわかる?たかが数時間前に会った程度で、見透かしたような事を言ってじゃないわよ!」

きっと図星だろう、苛立ちを隠さない声色で拒絶をし断絶しようとする。至極当然だろう。

「仲間なんて何の意味がある?足枷になるくらいなら一人でいたほうがマシだわ」

そう言い切った少女の瞳には一切の迷いも揺らぎもない。ただ、断固として主張するのはこれから先もずっと一人で生きていく、ということ。見えた矢先、推し黙る俺を見越した少女は溜め息をひとつ落としてゆっくりと思い立ったように言葉を繋ぎ始めた。

「…諦めそうにないわね。それじゃあ、あたしをどうにかして納得させてみてよ。」

無表情で淡白とした話し方だった少女の顔色が少し紅潮している。微力ながらも脈拍も少し速いよう。少なからず動揺しているようだ。自分の心境の移り変わりと先程の俺自身の言葉に。
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