輪舞曲-黒と白のcaprice-

そう言って誤魔化してボス…コウくんも茶化していたけれど気付いている上で騙された振りをしていると言っても間違いはないだろう。
その虚偽をいつまで…信じている振りをするのか。否、振りをしている間に虚偽を真実にということか?
…では、そうしなければならない。
やはり、この手で奴を闇に葬り去らなければないようだ。早い所、あいつの肉体を見つけ出し撃ち抜かなければ。グズグズしていれば…制裁と称した私刑が下されることになるだろう。

奴はそういう男だ。

人間を仲間などといった概念を持たず損得に直結し駒として使えるか使えないか判断し直ぐ様に切り捨てる。

「(…その考えには共感するけどね。でもあたしはまだ死ねない。…目的を果たすまでは。)」

目を固く瞑り、一瞬でも敵に情を見せた自分を恥いて今一度、修羅となる事をそっと誓う。

「…そういえばユリアちゃんは国の情勢は把握してるよな?」

「急になんなのよ。この国…和泉(いずみ)がどうだっていうの。」

「いやね最近、ますます情勢が宜しくなくてな。
まあ俺からすれば商売繁盛でキャッホー!なんだけどな」  

「………」
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