輪舞曲-黒と白のcaprice-

閉鎖国家 和泉。それがこの国の実態だ。
かの昔は広く国々と交流し知を深め東の国の和の伝統、西の国からは洋の文化を取り込み独自の文化へと編込み国色とした和洋折衷の新しいものとなり、周辺国と親交を深め更に国も栄えていた。
けれども他国との交流や文化は自国を破滅へと導くなどと理由をつけ、他国へ資源や名高い博識者などが流れてゆくことを危機とした御上が圧政を引き始め今や四方を海に囲まれた絶界の領域だということを良いことに他の国との交流や外交を一切禁止し、独立国家として他のところでいうところの王族…この国では御上と呼ばれ、帝を囲む一派が支配している。当然輸入輸出も禁固としているために貿易収入もなく食糧も全て自国で賄わなければならない。喩え凶作であろうとも、限られた僅かな物資でさえも御上に納めなければならない。
貧富の差は歴然であるために潤うのは何時の時も強者である権力者で庶民は貧困に喘ぎ苦しむ。そのために各地で反感と倒幕の声が止むことがなく常にクーデターと所以革命が執り行われている。
御上が斃れ時代が終わるのも最早風前の灯火かもしれない。

「…じゃあ尚更依頼だらけじゃないの?大変だね。」
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