輪舞曲-黒と白のcaprice-

ぶっきらぼうに他人事のようにそれを言えば、それはそれはコウくんは爽やかでいて小気味良い笑顔で機嫌良さ気に笑い声をあげる。

「まぁなー。おかげ様でお得意様からもがっぽがっぽだしな」

「御上から?あいつらも変わらないね。」

情勢の悪しきは御上も周知の事実。破綻した世情に蔓延るのは、陰に生きる者たちによる暗躍、闇討ちに私刑だ。そして暗殺だ。いつの間にかコウくんが立ち上げた秘密結社は巨大な組織となり秘密裏に御上とも内通し、御上はそれを黙認する代わりに自分たちに不利益な人物(反御上だったり、方便を騙る先導者だったり)を闇に葬り去るよう依頼する。
コウくん曰く良きパートナー、詰まる所お互い様だそうだ。

「…はぁ」
 
思わず溜息が溢れる。こんな馬鹿げた話があるものかと。
あたしは御上もこの世界も全部大嫌いだ。壊れてしまえばいいとさえ思う。神に祈ったって助けてもくれなかった。あまつさえ姉さんまでも…。
けれども、現にあたしも今は組織に降りそれに縋るしかないのだ。幾重にも手を血に染めようとも、黒薔薇の騎士を…仇敵を探すためにも。
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