双星の煌めきは月夜に魅せられて
「何々、月那あんなイケメンと知り合いなの……月那?」
興奮する友人の横で、私は呆然と優生が向かってくるのを見てる。
ただ事ではないと思った友人は私の前に立ちふさがった。
「あたし達、これから合コンなんで。用なら今度にしてもらえます?」
「え……?」
優生が混乱してる間に、友人は私に「これが例の人?」と小声で尋ねた。
私はこくんと頷くも、まだ困惑していた。
久しぶりに会えて嬉しいし、優生が私に会いに来たというのも嬉しい。
しかし、今まで優生から何か行動するというのは初めてのことで戸惑ってしまう。
「なんで合コンに行くの?彼氏が欲しいから?」
そうだよ、あなたじゃない彼氏が欲しいからよ。
だけど、1番欲しいのはあなたなの。
そんなことは言えないんだけど。
「……うん」
これが精一杯で、どんだけ緊張してるんだよって自分に笑ってしまう。