双星の煌めきは月夜に魅せられて
「……っ、なんでこんなにも可愛いの」
「今まで気づかなかった俺が馬鹿みたいだ」と呟いた優生は、初めて見る顔で。
だけど胡桃は一度見たのかなと思うと、行き場のない嫉妬に駆られてしまう。
「月那……?」
「ううん、なんでもない!」
「……初めてだから。誰かを好きどころか愛おしく思うのは」
私の心を読んだかのように、欲しい言葉をくれた優生。
それだけで、もういいやとモヤモヤが吹っ飛んでしまった。
「今までの分も全部幸せにするから。だから……俺と付き合って欲しい」
「……っ、はい!」
その言葉とともに、優生の胸に飛びついた。