クールな御曹司と愛され新妻契約

翌日。梅雨入りが発表された土曜日は、まるで私の心情を映したかのように大雨だった。

夜中まで一人で色々と悩んでいた私は、週末明けの月曜日の担当先を変更してもらうため、会社に出勤することにした。

私の契約結婚の破棄の件では、千景さんのお祖母様にも大変迷惑を掛けることになる。

そんな状況の中、先輩がいる手前、素知らぬふりでハウスキーピングをしなくてはいけない。そんなこと、私には無理だ。

改めて謝罪に行くにしても、明後日はとにかく担当者から外してもらわなければ。

「おはようございます」

ガランとしているオフィスで挨拶をすると、パソコンに向かっていた主任が「おはよう。どうしたの三並さん。あなた今日はお休みよね?」と顔を上げて首を捻った。

いつもは担当先がないスタッフが数人待機しているものだが、今日は週末だからかスポット対応が多く、出払っているようだ。

こういう日は、ベビーシッターやエアコンや水回りのクリーニングなどで臨時出勤することが多い。
大雨なので、もしかするとお子様の塾や習い事への送り迎えなどにも対応しているかもしれない。
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