クールな御曹司と愛され新妻契約
それというのも、SNSが発達した時代に削ぐわないパッケージデザインや、どこか『飽き』を感じさせる商品が細々と生かされているせいで、『伝統を踏襲したい』という強い拘りが未だ社内に残っているせいだろう。

どのような場面でこの飲料が真に求められるのだろうかと消費者目線で模索を繰り返し、ブランド名変更をすべき商品、パッケージデザインを一新すべき商品、販売終了すべき商品、統合すべき商品など……自宅の冷蔵庫には自社飲料や開発中の商品を何十種類も詰めて、試行錯誤を繰り返す日々。

とにかく今、二〇二〇年代の自社を代表するようなブランド商品を開発するために膿を出し切らねば。

そんな思いに、突き動かされていた。


だが中枢に味方が少ない時期に内部改革を推し進めなくてはいけなかっただけでなく、不要な会食やお見合いまで行われる休日に疲弊し、俺はオンオフの切り替えが上手く出来ず、私生活は無味乾燥なほど酷く荒れていた。
< 184 / 192 >

この作品をシェア

pagetop