無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「朝陽の場合、それだけじゃ落ち着かないと思うけど」
椅子を一つ開けた距離に座った人物に杏子と二人で目を向けると、そこには亮太がご飯を食べようと割り箸を割るところだった。
「なら、どうしたら朝陽は落ち着くの?」
「……無理なんじゃないか?
あいつ、自分が本当に大事にしてるものには半端なく執着心あるし」
「執着心……」
「あと、それに近づくものに対しての警戒心。
知ってた?岩沢さんが美人すぎて話しかけづらいって仲間内で話してるの聞いて、朝陽がニヤッと笑ってたの」
その言葉に杏子と顔を見合わせた。
この見た目で怖がられているのは知っていたけど、そんな風に言われていたのは初耳で内心驚いていると亮太はさらに爆弾発言を連発した。
「ここだけの話、朝陽はここよりもっといい大学に行けたんだけど急に進路変更したんだよ。
いつも課題もしっかりやってくるのにノート忘れたふりして誰かに見せてもらったのも初めて見たし、お礼するって言う理由でその子に近づいたり、帰りに偶然見かけたその子の後を追うように店に入ってCDのシェア提案したりしてさ」
わざわざ進路変更してまで誰を追ってきたんだろうね?
そう言われて思い当たることしかない真未は仄かに顔を赤くした。
その様子に満足そうに亮太が微笑むと、少しだけ二人に身を寄せるように体を近づけた。
「そうまでするほど朝陽は岩沢さんのこと大好きらしいからさ、捨てないでやってよ?」
「捨てるつもりはない、けど……」
どうやら今まで偶然だと思っていたことのいくつかは朝陽が必然的に行動した事が原因らしかったがどうしてそこまで好意を持ってくれたのかが気になり、真未は今度会ったときに直接聞くことを決意して残っていたランチを食べ始めた。
椅子を一つ開けた距離に座った人物に杏子と二人で目を向けると、そこには亮太がご飯を食べようと割り箸を割るところだった。
「なら、どうしたら朝陽は落ち着くの?」
「……無理なんじゃないか?
あいつ、自分が本当に大事にしてるものには半端なく執着心あるし」
「執着心……」
「あと、それに近づくものに対しての警戒心。
知ってた?岩沢さんが美人すぎて話しかけづらいって仲間内で話してるの聞いて、朝陽がニヤッと笑ってたの」
その言葉に杏子と顔を見合わせた。
この見た目で怖がられているのは知っていたけど、そんな風に言われていたのは初耳で内心驚いていると亮太はさらに爆弾発言を連発した。
「ここだけの話、朝陽はここよりもっといい大学に行けたんだけど急に進路変更したんだよ。
いつも課題もしっかりやってくるのにノート忘れたふりして誰かに見せてもらったのも初めて見たし、お礼するって言う理由でその子に近づいたり、帰りに偶然見かけたその子の後を追うように店に入ってCDのシェア提案したりしてさ」
わざわざ進路変更してまで誰を追ってきたんだろうね?
そう言われて思い当たることしかない真未は仄かに顔を赤くした。
その様子に満足そうに亮太が微笑むと、少しだけ二人に身を寄せるように体を近づけた。
「そうまでするほど朝陽は岩沢さんのこと大好きらしいからさ、捨てないでやってよ?」
「捨てるつもりはない、けど……」
どうやら今まで偶然だと思っていたことのいくつかは朝陽が必然的に行動した事が原因らしかったがどうしてそこまで好意を持ってくれたのかが気になり、真未は今度会ったときに直接聞くことを決意して残っていたランチを食べ始めた。