無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「朝陽?まだ寝るには早……」

「急ぎすぎた?」

横になったまま、朝陽はじっと真未を見つめその真意を探ろうとしている。
真未はほんの少し目を見開くとすぐに視線を泳がせて、な、何が……?と呟いた。

「結婚の準備、ゆっくりしてたつもりだけど急ぎすぎた?」

「そんなことは……」

「いつから?」

「え?」

「いつからもやもやしてる?」

不安に感じてる?と続けられて真未は今度こそ思いきり目を見開いた。

「どうして……」

「これでも、真未のことずっと見てたしね。
少し前から少しずつ様子が違うことは気づいてたんだ」

眉を下げて苦笑した朝陽はそっと真未の頬を撫でると、真未はその擽ったさからピクッと反応して目を瞑った。

「駄目だよ、目を瞑ったら……悪い狼がいつも狙ってるって言っただろ?」

「……本当に?」

「え?」

本当に狙ってるの?とは口が避けても言えなくて、何でもない。とゆるゆると首を振ると両手で顔を覆った。
そんな真未を朝陽が壊れ物を扱うかのように抱き締めると、宥めるように背中をトン、トン、と叩きだした。

そのリズミカルな振動と朝陽の温もりに真未は徐々に眠くなり、終いにはすぅっと睡魔に誘われるまま眠りに落ちていた。
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