無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
すぅすぅ……と規則正しく眠っている真未の背中を叩くのをやめると、朝陽はそっと真未に毛布を被せた。
伊達に社会心理学を愛読書にしていないだけあって、日頃からよく接している人達の心情の変化などには敏い方だと自負している。
一緒に暮らし始めた頃から少しずつ、恐らく真未も気づいてないうちから何かに対して不安を感じているらしいのは勘づいていた。
それが何に対してなのかまではわからなかったのだけれどたった今、真未との会話でわかった気がする。
ーー駄目だよ、目を瞑ったら……悪い狼がいつも狙ってるって言っただろ?
ーー……本当に?
不安気に呟いたその言葉に、顔を隠してしまったその動作に、朝陽は思わず深く溜め息をついた。
「まいったな……」
触れたくて仕方ない。
愛したくて仕方ない。
強気でいる彼女を、これ以上ないくらい甘やかして離したくない。
いつもそう思っているけれど、式が終わって入籍するまではこれ以上踏み込めない。
「約束したからなぁ……」
誠意を見せるために、真未を手に入れるために、真未の父親と交わした約束。
自分だけが我慢すればいいと思っていたのに、まさか真未を不安にさせているとは思わなかった。
「それでマリッジブルーになって結婚したくないって言われたら……俺、自分でも何するかわからないな……」
小さく苦笑するともう一度抱き締め直して、その温もりを感じながら朝陽も目を閉じた。
真未が起きたら話をしようと、不安を少しでも取り除こうと、そう思いながら。
伊達に社会心理学を愛読書にしていないだけあって、日頃からよく接している人達の心情の変化などには敏い方だと自負している。
一緒に暮らし始めた頃から少しずつ、恐らく真未も気づいてないうちから何かに対して不安を感じているらしいのは勘づいていた。
それが何に対してなのかまではわからなかったのだけれどたった今、真未との会話でわかった気がする。
ーー駄目だよ、目を瞑ったら……悪い狼がいつも狙ってるって言っただろ?
ーー……本当に?
不安気に呟いたその言葉に、顔を隠してしまったその動作に、朝陽は思わず深く溜め息をついた。
「まいったな……」
触れたくて仕方ない。
愛したくて仕方ない。
強気でいる彼女を、これ以上ないくらい甘やかして離したくない。
いつもそう思っているけれど、式が終わって入籍するまではこれ以上踏み込めない。
「約束したからなぁ……」
誠意を見せるために、真未を手に入れるために、真未の父親と交わした約束。
自分だけが我慢すればいいと思っていたのに、まさか真未を不安にさせているとは思わなかった。
「それでマリッジブルーになって結婚したくないって言われたら……俺、自分でも何するかわからないな……」
小さく苦笑するともう一度抱き締め直して、その温もりを感じながら朝陽も目を閉じた。
真未が起きたら話をしようと、不安を少しでも取り除こうと、そう思いながら。