無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
バージンロードの先に立つのはフロックコートを着た朝陽。
普段見ない姿にドキッと胸を高鳴らせながら父親と一緒にゆっくり歩く。

朝陽の前までたどり着き、朝陽と父親が互いに礼をすると父親は真未の手を離し一歩後ろに下がる。

ーー必ず、誰よりも幸せになりなさい。

そう耳に届いた声に真未は一瞬だけ後ろを振り返ると父親は一度だけ頷いた。

目の前に立つ朝陽の横にゆっくり並ぶと神父の聖書朗読が始まり、厳かに式は進み、いざ誓いの言葉となるとさっきまで以上の緊張感がのし掛かった。

「朝陽さん、あなたは真未さんを妻とし、汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

「はい、誓います」

「真未さん、あなたは朝陽さんを夫とし、汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

「……はい、誓います」

「では、指輪の交換を」

二人向き合い、お互いの薬指にそっと指輪を通す。
結局デザインはシンプル過ぎず派手すぎず、指につけれないときはペンダントにしても邪魔にならなさそうなデザインにした。
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