過去の精算

「…ても良いよ?」

小さな声で発した私の言葉に彼は目を丸くした。

「え?」

「しても良いよ?」
恥ずかしいのに、何度も言わせないで

「…ホント? いや、良い!
良くないけど、良い。
いや…やっぱり…いや、だめだ!」

彼は、何かと葛藤している様だ。

「別に大事に守って来たわけじゃないの…
ただ、好きになった人に貰って欲しいと思ってたから…
前谷君は私の事、好きでいてくれるんだよね?
だったら、私は良いよ?」

「本当に? 後悔しない?」

こんな会話…なんだか高校生の会話見たい。
もし、高校生の時に求められてたら、こんな風に答えてたのかな?

「後悔はしないけど、やっぱり怖い。
何も知らないし、痛いって聞くから…」

「確かに痛いだろうけど、出来るだけ痛くない様に努力する。 未琴、有難う」

彼は、軽いキスをすると、私を抱き上げ浴室へと連れて入った。
そして、キスをしながら、ゆっくり一枚一枚洋服を剥いで行く。

「ねぇ恥ずかしい…体に自信無いし…」

いつもは、私が先に湯船に入ってる所に、後から彼が入ってくるから、あまり、体を見られてる感は無かったけど、こんなにゆっくり体を見られ、触られると、恥ずかしさがハンパない。

「しー、黙って? 触れられる箇所(とこ)だけに集中して?」

体の隅々まで、彼の唇が這い、指がなぞって私の体を熱くする。
まだ湯に触れもしていないのに、下腹部に違和感を感じる。

「濡れて来てるね?」

「あの…」

「大丈夫だから、俺に身を任せていて?」

彼の言葉に頷くと、彼はしゃがみこみ、私のその濡れたところへ舌を入れ、更に濡らして行く。

「あぁ…」
私おかしくなりそう…
体も頭も痺れてしまう。

「前谷君…もぅ…私…」
立っていられなくなった私を、彼は抱き抱えると舌を入れていたところへ、今度は指を入れ、彼のしなやかな指が、私の密口を何度も出入りする。

「痛くない?」

「ん…あぁ…だ、大丈夫」

「指増やすけど、そのまま力抜いてて?」

頷くと、指が増え衝撃を受ける。

「っ!?」

「ごめん。 痛かった?
でも、もう少し慣らさないと、俺のが入らないんだ。
触ってみて?」

彼は硬く膨らんだ自分のモノを私に握らせた。

嘘っ
こんなモノが…私の中に入るの?
絶対無理でしょ?

彼のモノを触った恥ずかしさより、大きさに驚いて、言葉にならなかった。




< 106 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop