過去の精算

「お母さん…
酷いよ!
なんで教えてくれなかったの?
院長先生がお父さんだなんて…
酷すぎるよ!」

私は母の墓石へと泣き崩れた。

どのくらい泣いていたのか、気がつくとあたりは既に暗くなり、苑内にある数少ない外灯がぼんやりと照らしていた。

「お母さん、私、あの家出ても良い?
この町からも離れて良い?
お母さんの様に町の皆んなの助けになりたかったけど…
私じゃもう無理…ごめんね?」





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