過去の精算
「煙草買いに行ったにしては、随分遅かったな?」
「モ、モーさんのお友達…
モーさんは…?」
「もう茶番劇は良いから、中で飲み直すぞ?」と言って、彼は再び店内へと続くドアを開けた。
帰ったはずの彼の姿を見て、ママは驚き、彼の後ろから、肩を落として入ってくる私の事情を察したのか、苦笑していた。
「キャサリンちゃんも帰って来たし、皆んなで飲み直しますか?」とママが言うと、前谷君は、店で1番高い酒を出してくれという。
するとママは大喜びで、奥から木箱に入ったウイスキーをもって来た。
「マッカラン 52年物か?
この店にしては良いもの置いてるな?
店でだすなら、200万ってとこか?」
200万…?
嘘でしょ…
驚いているのは、私だけじゃなく、他のお客さんや女の子達も、あまりの値段に皆んなが目を丸くして驚いてる。
そりゃー驚くよね?
200万だもん!
この店に200万もするお酒が置いてあるなんて、誰が思うだろうか?
一番長く勤める舞さんですら、驚いている。
だが、前谷君は金額など関係ないとばかりに、ボトルの封を開け様とする。
「っえ! 開けちゃうの?」
200万だよ!
200万!
それに、どんな時も緊急時に備えておくのが医者だって言ってたのに…
ホントに飲むの?